相続した家の処分に困っている人必見!空き家バンク

相続した家の処分に困っている人必見!空き家バンクのイメージ

今回とりあげる法律相談はこちら―――。

この記事のポイント

・空き家バンクとは、空き家の売却などを希望する人と、反対に購入などを希望する人を繋ぐサービスのこと
・価格を自分で決められる反面、契約手続きは自己責任となり、売却まで固定資産税の負担も続く
・相続した物件の場合、トラブルを防ぐため、利用前に所有者の名義に変更する登記手続きを済ませておく

相続財産がある場合の破産手続きについては、こちらの記事で解説します。
今回は、ご両親の遺した家を売却する方法として「空き家バンク」制度をご案内します。
もし家を100万、200万円で売却できれば、借金返済の負担が軽くなるでしょう。

空き家バンクとは

空き家バンクとは、空き家を売却・賃貸したい人からの情報を集約して、移住希望者を中心とした空き家を購入・賃借したい人に向けて提供するサービスです。

全国的に所有者が亡くなるなどして管理できなくなった物件が増え、空き家の処分に困っている人が大勢います。
しかし、特に過疎地域では不動産業者が少なく、空き家を売るのは簡単ではありません。

そこで、自治体や自治体の依頼を受けたNPO法人がその地域の活性化のために空き家バンクを運営しているのです。
国土交通省が2017年に実施したアンケートによると、約80%の自治体が空き家バンクを設置済み・設置予定であると回答しました。

参照:「全国版 空き家・空き地バンク」の仕様並びに参画方法等について|国土交通省

空き家バンクのメリット・デメリット

空き家バンクで売却・賃貸するとき、次の2点がメリットとして挙げられます。

  1. 登録料不要で買い手・借主を見つけられる可能性がある
  2. 賃借料・売却料を自分で決められる

ご自身で売却することのできない家でも情報を広く発信すれば、売却・賃貸できる可能性があります。もっとも、弁護士や宅建業者に売買契約・賃貸借契約の締結を依頼した場合には、仲介手数料などが発生するので、完全に無料で取引できるわけではありません。

これに対して、空き家バンクで売却・賃貸するには、次の2点のデメリットがあります。

  • 売買や賃貸に関する手続きは自己責任
  • 固定資産税は貸主負担、売却の際にも売却した年まで売主負担

空き家バンクを運営している自治体の仕事は、あくまでも情報発信です。
そのため、購入・賃借希望者の内覧の対応をはじめとして、手続きは全て自分で行います。
自治体によっては不慣れな人のために、不動産業者を仲介させている場合もあります。

空き家バンクで売却・賃貸するまでの流れ

未登記の不動産を売却・賃貸するとトラブルのもとになりかねませんので、相続した不動産を空き家バンクに登録する前に、きちんと所有権移転登記を行いましょう。

  1. 空き家を売りたい自治体で空き家バンクの登録申請をします
  2. 自治体の担当者が物件の状態について現地調査を行います
  3. 自治体のホームページなどで空き家の情報が公開されます
  4. 入居希望者が現れたら契約締結に向けて交渉をします
  5. 入居の条件で合意ができたら入居を開始します

借金を抱えている人が不動産を売却する際には、2社以上の、できれば大手の不動産会社に査定をお願いして適正な価格で売却することを心がけてください。

参照:空き家バンクの目的・現状・課題|一般財団法人 土地総合研究所

この記事に関連するよくあるご質問

相続した実家を売却したいのですが、何から始めればいいですか?

相続した実家を売却するには、まず不動産の名義を被相続人(亡くなった方)から相続人に変更する「相続登記」を完了させる必要があります。

売却活動は相続登記と並行して進めることも可能ですが、売買契約までには名義変更が必須です。

なお、売却に関する大まかな流れは以下のとおりです。

①遺言書の有無や内容の確認
②相続人の確定
③相続登記(名義変更)
④不動産会社へ査定・売却を依頼
⑤売買契約・決済・引き渡し
⑥確定申告

相続登記はなぜ必要なのですか?

相続登記は、主に3つの理由から必要になります。

①権利関係を明確にするため
②将来の相続トラブルの防止
③法律上の義務

①権利関係を明確にするため

土地や建物を相続しても、相続登記をしなければ、その不動産が自分のものになったことを第三者に対して主張できず、売却などもできません。

そのため、まずは相続登記を行う必要があります。

②将来の相続トラブルの防止

相続登記をしないまま年月が経つと、相続人が亡くなってさらに次の相続が発生します。
すると、関係者が増えて権利関係が複雑になり、やがて誰が不動産の権利を持っているのかはっきりしなくなります。

権利関係が曖昧なままだと、トラブルに発展する可能性が高いため、相続登記を確実に行っておくことが重要となるのです。

③法律上の義務

相続登記は、不動産を相続したことを知った日から3年以内に行わなければいけません。

※2024年4月1日よりも前に発生していた相続の場合は、原則として不動産を相続で取得したことを知った日、または2024年4月1日のどちらか遅い日から3年以内

正当な理由なくこの義務を怠った場合、10万円以下の過料(罰金のようなもの)が科される可能性があります。

相続する不動産が遠方にある場合でも、手続はできますか?

手続は問題なく進められます。
不動産を相続する場合、必要になるのは、相続登記(不動産の名義変更)です。
相続登記は、その不動産を管轄する法務局に申請して行いますが、直接窓口を訪れなくても手続できる方法があります。

主な方法として、以下の3つがあります。

①郵送による申請
②オンラインによる申請
③弁護士に依頼する

手間をかけずに確実に手続を終えたい場合は、弁護士に依頼されるとよいでしょう。
必要書類の収集から登記申請まで、面倒な手続を代わりに行ってもらえます。

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この記事の監修弁護士
谷崎 翔
弁護士 谷崎 翔

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